ゼネテックとBIRD INITIATIVE、次世代産業DXを加速させる
デジタルファクトリー・ソリューションで協業
株式会社ゼネテック(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:上野憲二、以下「ゼネテック」)およびBIRD INITIATIVE株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長兼CEO:北瀬聖光、以下「BIRD」)は、このたび、次世代産業DXを支えるデジタルファクトリー・ソリューションを構築し、国内およびグローバルに展開していくため協業しました。この革新的なソリューションを支える技術は、ゼネテックが持つ、工程見せる化3Dシミュレーションソフト「FlexSim」とBIRDが持つシミュレーションとAI融合製品「assimee」を統合することで実現します。
近年、製造・物流現場ではデジタル技術やロボット技術などの最新生産設備を導入し、生産効率向上と省人化に力が注がれています。しかし、取り組みやすい部分のみの局所最適な設備導入・デジタル技術活用にとどまり、工場・倉庫全体の生産性向上の観点からは、十分な成果が得られないという問題も散見されます。生産設備の能力を十分に引き出し、工場・倉庫全体の生産効率を上げていくためには、全ての工程やラインを精度高くシミュレーションし、投資対効果を最大化する効果的な生産設備計画策定を短期間で実現することが必要であり、そのことが各社の経営力を高めることにもつながります。
このたびの協業により、ゼネテックが持つ工程の見せる化システム「FlexSim」と、BIRDが持つAutomodeling※1をシームレスに実現する「assimee」をハイブリッド化し、デジタルツインを駆使した生産効率評価・モニタリング、生産ラインの最適な設計と構築、および実運用における効率的設備稼働を実現させるデジタルファクトリー・ソリューションを提供することが可能となります。 これらのソリューションは、お客様目線のニーズに応じたカスタマイズや組み合わせ、チューニングが可能です。
例えば、
- ① 新規に生産工場を立ち上げ、最新生産設備導入を図るケース
- ② 既存の生産工場の老朽化設備を新しい生産設備に入れ替えるケース
- ③ 既存の生産工場へデジタル技術を導入しリソースの見える化を行ったケース
などにおいて、今後の生産設備導入計画策定や生産効率改善のサポートを提供します。 また、ゼネテックとBIRDが開発する技術製品はデジタルファクトリーの重要な構成要素の一つとして機能し、MESやAPSなどの上位のERPとの連携を可能とするインターフェースも整備していきます。これらにより両社は製造・物流分野における次世代DXのAutonomy※2成熟ステージをもう一段進化させるとともに、グローバルに拡販を推進します。BIRDが携わった実証実験の結果※3から、自動車メーカーが本製品を導入した場合、生産性の向上に寄与する効果は非常に大きいと見込まれます。
※1:デジタルツインを活用し、生産ラインの最適な設計、構築、運用を実現する手法
※2:シミュレーションと自律的学習により最適な効率モデルを算出して適用する機能
※3:(日本電気株式会社-2020年11月24日付プレスリリース)
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ゼネテックの代表取締役社長 上野憲二は、次のように述べています。 「GDPの20%を占める製造業は日本経済の屋台骨です。そのため、デジタル化や自動化を積極的に進めて生産効率を上げていくことが世界に打ち勝つために必要です。ゼネテックは、BIRDとの協業により、お客様目線で、生産設備投資を活かし、“目指すべき工場の姿”を実現していくための革新的なAI融合の生産DXソリューションを完成させます」
BIRDの代表取締役社長兼CEO 北瀬聖光は、次のように述べています。 「シミュレーションとAIの融合市場が成長し続ける中、この協業によりBIRDのAI技術の価値がさらに進化します。両社によるデジタルファクトリー・ソリューションにより、製造業のお客様は、VUCA時代に必要となる需給に即した生産革新という新しい競争力を持つことができると期待しています」 本ソリューションは、製造工場・物流倉庫のレイアウト設計時に加え、その後の検証や実際の運用時にかかる時間と労力も大きく削減することから、工場や倉庫のエネルギー・CO2排出量の削減につながります。 「持続可能な開発目標(SDGs)」で設定された複数の目標達成や、来る脱炭素社会の実現にも寄与します。 ゼネテックとBIRDは今後、両社の技術の融合と開発体制の構築のもと、協業ソリューションの製品化を進めてまいります。
<参考資料>
■FlexSimは、世界77カ国で利用されるハイパフォーマンスな3D シミュレーションソフトです。 製造ラインや加工プロセス、物流現場、医療現場、商業施設などの様々なシミュレーションモデルを、直感的な作業と非常に軽量な3Dグラフィックで構築し、人・モノの流れを計算します。機械や作業員の稼働率・作業負荷、作業時間など多岐にわたる情報を分かりやすい円グラフや折線グラフ(ダッシュボード)を使って一元的に表示します。これにより企業は自社、または顧客の工場の生産ラインや倉庫の配置を正しく「見える化」し、課題の発見から、最適化するために必要なデータを得て、配置や工程改善の「見せる化」まで実現することができます。コスト削減や人員不足への対応、設備投資効果の事前検証など、工場・倉庫をはじめお客様の現場のニーズに応え、生産性・利益向上に貢献する「FlexSim」は、グローバル大手の製造・物流・医療等各社に活用され、国内においても製造業、食品加工業、物流業など様々な業種で導入が始まっています。
■assimeeは、デジタルツインを活用し生産ラインや倉庫の配置の最適な設計、構築、運用を実現するAIソリューションです。シミュレーションが持つ可能性を最大化し、デジタルファクトリー・ソリューションを加速します。FlexSimに代表されるシミュレーションソフトは、工場の生産ラインや倉庫の配置を「見える化」する一方、設定するパラメータが多く、現実世界を再現するためには多くのデータが必要、現実世界を再現してからもパラメータの組み合わせが膨大で最適解を見つけ出すのに時間と労力がかかる、等の課題がありました。assimeeは少ないデータから「現実を正確に再現」し、「KPIを最大化」するようにパラメータ群を高速・高精度に自動調整し、これらの課題解決を支援します。本ソリューションは、日本電気株式会社と国立研究開発法人が共同開発したAIシミュレーション融合技術をベースとしています。
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社ゼネテック 経営企画室 広報担当 佐藤
Email: PR@genetec.co.jp
BIRD INITIATIVE株式会社 Corporate Team 播摩
E-mail: hello@bird-initiative.com